英虞湾
あごわん
伊勢志摩国立公園の中心にある英虞湾。入り組んだリアス海岸に、真珠の養殖いかだが浮かびます。冬の1〜2月は訪れる人が年間で最も少なく、あのりふぐの時季にあたります。
三重県志摩市の南に広がる英虞湾は、伊勢志摩国立公園の中心にあたる湾です。海岸線は志摩半島のなかでもとりわけ入り組んでいて、大小60ほどの島が浮かびます。海面に並ぶのは真珠の養殖いかだ。明治のなかば、御木本幸吉がこの湾を真珠養殖の試験場に選んで以来、英虞湾は真珠養殖の中心地であり続けてきました。三重県は今も真珠の収穫量で全国有数の産地で、その中心が志摩市です。
湾を見渡す展望台は、北西と東に一つずつあります。北西は横山展望台。標高140メートルほどの高さから、湾に浮かぶ島々を見下ろす形になります。東は、ともやま公園のなかにある桐垣展望台。こちらは海のすぐ近くに設けられていて、目線が水面に近いぶん、いかだの並びがよく見えます。どちらも英虞湾を一望できますが、見え方はずいぶん違います。
夕日を見るなら桐垣展望台です。横山展望台とビジターセンターは16時30分で閉まるため、日が沈む時刻には間に合いません。桐垣展望台は駐車場のすぐそばにあり、時間の制限がありません。冬は日没が早く、1月から2月なら17時前に夕日を見られます。日帰りでも寄れる時間帯です。ただし冬は、空が真っ赤に焼けることが少ない季節でもあります。派手さを期待するより、色が静かに移っていくのを眺める時間だと思ってください。
冬の志摩は魚のいい季節です。なかでもあのりふぐ。志摩に水揚げされる大ぶりの天然トラフグを地元の漁協がそう名づけたもので、三重県のブランドに認定されています。漁期は10月から2月まで。2月を過ぎると終わります。時期を外した場合は、隣の的矢湾で育つ的矢かきや、伊勢志摩を代表するイセエビが4月ごろまで続きます。的矢かきは英虞湾ではなく的矢湾のもので、車で30分ほど離れた場所にあります。
湾の上から眺めたい場合は、賢島から出る遊覧船があります。50分ほどかけて島々の間を巡る船です。一年を通して運航していますが、1月から2月にかけて2週間ほど、大型船が定期検査に入る期間があります。その間も小型船で代わりに運航されるので、乗れなくなるわけではありません。最終の便は季節によって変わり、冬は15時30分が最後です。
見どころ
- 1桐垣展望台——海に近い展望台。冬は17時前に夕日が見られる
- 2横山展望台——標高140mから英虞湾の島々を見下ろす(16時30分まで)
- 3あのりふぐ——志摩に水揚げされる天然トラフグ。漁期は10月〜2月
- 4真珠アクセサリー体験——横山ビジターセンターで。入館無料・年中無休
- 5賢島の遊覧船——英虞湾を50分かけて巡る。冬の最終便は15時30分
混雑カレンダー
混雑ピーク — 7月・8月
夏休み・お盆で観光客が集中
狙い目 — 1月・2月
あのりふぐと的矢かきの時季で、桐垣展望台の夕日も17時前に見られる(夕日は年により空模様次第。遊覧船は1〜2月に大型船の検査期があり小型船で代替運航)
おすすめ訪問時期
1月から2月の平日がおすすめです。あのりふぐを目当てにするなら、漁期が2月までなのでその内に。夕日を見る場合は、桐垣展望台へ16時ごろ着くようにしてください。冬の日没は17時前です。駐車場は10台ほどで、夕日の時間帯は平日でも埋まることがあります。3月に入ると春休みで人出が増えます。
オフシーズンだから会える景色
7月から8月の英虞湾周辺は海水浴やマリンレジャーの客で混雑し、宿泊費も上がります。1月と2月は、志摩市の統計で年間を通して最も訪れる人が少ない時期です。ただ、空いているだけではありません。あのりふぐの漁期は2月まで。桐垣展望台の夕日は、冬なら17時前に見られるので日帰りでも間に合います。人の少なさと、この2つが同じ時期に重なります。
アクセス
近鉄志摩線 賢島駅から英虞湾遊覧船乗り場まで徒歩2分
伊勢自動車道 伊勢ICから伊勢二見鳥羽ライン・第二伊勢道路経由で約40分
賢島駅南口付近に観光用の駐車場あり
よくある質問
Q冬の英虞湾は夏と比べて何が違いますか?
訪れる人の数がまず違います。志摩市の統計では1月と2月が年間で最も少なく、7月と8月が最も多い時期です。冬は海風が冷たいぶん空気が澄み、展望台からの見通しがよくなります。日没も早く、17時前には夕日を見られます。防寒はしっかり用意してください。海沿いの展望台は風がまともに当たります。
Q冬に英虞湾で食べられるものはありますか?
あのりふぐが冬の代表です。志摩に水揚げされる大ぶりの天然トラフグで、三重県のブランドに認定されています。漁期は10月から2月まで。3月に入ると終わります。時期を外した場合は、隣の的矢湾で育つ的矢かきや、イセエビが4月ごろまで続きます。的矢かきは英虞湾ではなく的矢湾のもので、車で30分ほど離れた場所にあります。
Q遊覧船は冬も運航していますか?
運航しています。賢島から出る船で、英虞湾を50分ほどかけて巡ります。ただし1月から2月にかけて2週間ほど、大型船が定期検査に入る期間があります。その間は小型船で代わりに運航されるので、乗れなくなるわけではありません。最終の便は季節によって変わり、冬は15時30分が最後です。
Q英虞湾で真珠について知ることはできますか?
横山展望台の下にある横山ビジターセンターで、真珠アクセサリーを作る体験ができます。伊勢志摩国立公園の展示施設で、入館は無料です。年中無休ですが16時30分までなので、夕日を見に行く前に立ち寄る順番になります。なお御木本幸吉が最初に真珠の養殖に成功した島は鳥羽市にあり、英虞湾からは電車で30分以上かかります。