金刀比羅宮
ことひらぐう
本宮まで785段、奥社まで1,368段。全国の金刀比羅神社の総本宮です。初詣の1月は年間で最も混み合いますが、翌2月には人出が8分の1ほどに落ち着きます。節分祭や祈年祭といった古い神事が続く月でもあり、参拝のあとには門前町の温泉と、冬が旬の瀬戸内の魚が待っています。
香川県琴平町、象頭山の中腹に鎮座する金刀比羅宮は、全国の金刀比羅神社の総本宮です。海上安全の守り神として信仰を集め、「こんぴらさん」の名で親しまれてきました。表参道から本宮までは785段、奥社まで登ると1,368段。石段の両側には土産物店が軒を連ね、門前町の空気が今も残っています。
この石段が一年でもっとも混み合うのは1月です。香川県の観光統計によると、琴平の1月の入込客数は年間で群を抜いており、直近4年の平均で2位の月の1.3倍を超えます。初詣の参拝客が集中するためで、石段の途中で立ち止まらざるを得ないほどの人出になります。
ところが、その翌月には様相が一変します。2月の入込客数は年間でもっとも少なく、1月と比べると8分の1ほど。前月とは別の場所のような静けさが石段に戻ります。同じ785段を、自分の足音を聞きながら登れる月です。
静かな月ではありますが、行事がないわけではありません。例年2月上旬には節分祭が行われ、災厄や邪気を祓う神事のあと、「こんぴらさんの福豆」が参拝者にくばられます。2月17日の祈年祭は「トシゴイノマツリ」とも呼ばれ、稲をはじめとする穀物の豊作を願う祭です。午前10時から祝詞が奏上され、神職による神主舞が奉じられます。人の少ない境内で古い神事に立ち会えるのは、この時期ならではです。日程は年により動くことがあるため、お出かけ前に公式の発信でご確認ください。
石段を下りたあとの楽しみも門前町にそろっています。琴平には平成9年に湧いた温泉があり、3つの源泉から毎分400リットルほどが湧き出しています。無色透明でさらりとした湯で、参道沿いの宿に引かれています。冬季には温泉郷の湯めぐり行事も行われます。
参道の周辺には見どころが点在しています。駅の近くに立つ高燈籠は高さ約27メートル、木造の燈籠としては日本一の高さで、国の重要有形民俗文化財に指定されています。瀬戸内海を行く船の指標として建てられ、15キロほど離れた丸亀の沖合からも灯りが見えるよう設計されました。参道から少し外れた場所にある旧金毘羅大芝居(金丸座)は、天保6年(1835年)に建てられた現存最古の芝居小屋で、こちらも国の重要文化財です。
食のほうも、冬は瀬戸内の実力が出る季節です。この時期に旬を迎えるのはヒラメ、カキ、ナマコ、タイラギ、イイダコ、カワハギなど。メバルやカサゴ、アナゴ、メイタガレイのように年間を通して味わえる魚もあります。ただし香川のブランド魚として知られるハマチ3兄弟(ひけた鰤・なおしまハマチ・オリーブハマチ)は例年9月から1月ごろまでの期間限定出荷のため、2月には並ばないことが多い点にご注意ください。門前町には讃岐うどんの店も集まっており、石段を登り切ったあとの一杯は格別です。
見どころ
- 12月の入込客数は年間最少。初詣で混み合う1月の8分の1ほどの人出(香川県観光客動態調査)
- 2例年2月上旬の節分祭では「こんぴらさんの福豆」がくばられ、2月17日の祈年祭では神職による神主舞が奉じられる
- 3平成9年に湧いたこんぴら温泉郷。3つの源泉から毎分400リットルほどが湧き出す
- 4高さ約27mの高燈籠(国指定重要有形民俗文化財)と、天保6年建立の旧金毘羅大芝居(金丸座・国指定重要文化財)
混雑カレンダー
混雑ピーク — 1月・5月・10月
初詣の1月が年間で最も多い。5月と10月も行楽期で混み合う
狙い目 — 2月
2月は初詣の翌月で年間最少。節分祭・祈年祭の神事は例年どおり営まれ、瀬戸内の魚も旬を迎える
おすすめ訪問時期
2月の平日、できれば午前中の参拝がおすすめです。年間でもっとも人出が落ち着く時期で、785段の石段をゆっくり登れます。例年2月上旬の節分祭、2月17日の祈年祭に合わせるのもよいでしょう。混み合うのは初詣の1月、行楽期の5月と10月です。石段は雨や雪のあとに滑りやすくなるため、歩きやすい靴でお出かけください。神事の日程や時間は年により変わることがあるため、事前に公式サイトでご確認ください。
オフシーズンだから会える景色
初詣の1月、行楽期の5月と10月に人が集まる金刀比羅宮ですが、2月は年間でもっとも参拝者が少ない月です。1月との差はおよそ8倍。785段の石段を、自分のペースで登れます。それでいて節分祭や祈年祭といった神事は例年どおり営まれ、門前町の温泉も湯を張っています。瀬戸内の魚が旨くなる時期とも重なり、「空いているから」以上の理由がある月です。
アクセス
JR土讃線 琴平駅、または高松琴平電鉄 琴電琴平駅から表参道まで徒歩10分程度
高松自動車道 善通寺ICから国道319号経由
町営駐車場のほか、町内各地に民間の駐車場あり
よくある質問
Q冬の参拝で気をつけることはありますか。
石段が雨や雪のあとに滑りやすくなるため、歩きやすい靴をおすすめします。本宮まで785段あり、登り切るには時間がかかります。休憩をはさみながら、無理のないペースでお進みください。標高のある場所のため、麓より冷えます。羽織るものと、水分をお持ちになると安心です。
Qなぜ2月が狙い目なのですか。
香川県の観光統計では、琴平の2月の入込客数は年間でもっとも少なく、初詣で混み合う1月と比べると8分の1ほどです。直近4年とも同じ傾向で、初詣の参拝客が1月に集中する構造がそのまま数字に表れています。同じ石段が、前月とはまったく違う静けさになります。
Q2月に行事はありますか。
例年2月上旬の節分祭では、災厄や邪気を祓う神事のあと「こんぴらさんの福豆」が参拝者にくばられます。2月17日の祈年祭は「トシゴイノマツリ」とも呼ばれ、穀物の豊作を願う祭です。午前10時から祝詞が奏上され、神職による神主舞が奉じられます。冬季には門前町で温泉郷の湯めぐり行事も行われます。節分の日は年によって前後します。日程や内容は変わることがあるため、公式サイトでご確認ください。
Q参拝のあとに立ち寄れる場所はありますか。
門前町にはこんぴら温泉郷があり、参道沿いの宿に湯が引かれています。駅の近くには高さ約27メートルの高燈籠(国指定重要有形民俗文化財)、参道の周辺には天保6年建立の旧金毘羅大芝居(金丸座・国指定重要文化財)があります。讃岐うどんの店も参道周辺に集まっています。営業時間や公開状況は施設により異なるため、事前にご確認ください。
Q冬の瀬戸内でおいしい魚は何ですか。
2月に旬を迎えるのはヒラメ、カキ、ナマコ、タイラギ、イイダコ、カワハギなどです。メバルやカサゴ、アナゴ、メイタガレイは年間を通して味わえます。なお香川のブランド魚であるハマチ3兄弟(ひけた鰤・なおしまハマチ・オリーブハマチ)は例年9月から1月ごろまでの期間限定出荷のため、2月には並ばないことが多い点にご留意ください。
Q駐車場はありますか。電車ではどう行きますか。
町営の駐車場のほか、町内各地に民間の駐車場があります。電車の場合はJR土讃線の琴平駅、または高松琴平電鉄の琴電琴平駅が最寄りです。いずれの駅からも表参道まで徒歩10分程度です。料金や営業状況は変わることがあるため、公式サイトや現地でご確認ください。